大阪ローカルで考える、中小企業とプライベートカンパニーという軽自動車

大阪で生活していると、場所によって「生きやすさ」が大きく違うことを日常的に感じます。
たとえば大阪の中心地である梅田です。
駅を出れば人がいます。店があります。
仕事も情報も、特に探さなくても向こうからやってきます。
一方で、大阪南部の小さな駅では状況が違います。
電車は通っています。梅田とも物理的にはつながっています。
それでも人は降りません。用事が終われば、すぐに帰っていきます。
この違いは、努力や、やる気の問題ではありません。
構造の違いだと思っています。
梅田=大企業、小さな駅=中小企業
梅田は、大企業の経営環境によく似ています。
放っておいても人が集まり、放っておいてもお金が回ります。
円安やインバウンド、再開発といった外部要因の影響も受けやすいです。
そこに「いるだけ」で成立しやすい環境です。
一方、小さな駅は中小企業に近い存在です。
目的がなければ誰も来ません。
電車は通過しますが、人は滞留しません。
外部環境の追い風も、ほとんど届きません。
同じ線路でつながっていても、活況になるのは梅田ばかりです。
いわゆるトリクルダウンは、駅前の風景を見ている限り、あまり起きていないように見えます。
梅田では自動車は不要
梅田で暮らすなら、自動車はほぼ不要です。
徒歩圏内で用事が済みますし、電車やバスの本数も多く、タクシーもすぐに捕まります。
移動しなくても、向こうから来る構造です。
これは、大企業の経営環境とよく似ています。
既存顧客がいて、ブランドや信用があり、法人という器を強く意識しなくても事業が回ります。
小さな駅では、歩行者のままでは辛い
一方、小さな駅では話が違います。
次の目的地まで遠く、バスは少なく、徒歩だけでは行動範囲が限られます。
この状態で「歩行者のまま」生活しようとすると、条件の悪い仕事でも断れず、選択肢が極端に少なくなり、環境変化にとても弱くなります。
中小企業や個人事業主が、個人一本で事業を続けている状態に近いと感じます。
法人とは「節税」ではなく「自動車」
ここで、自動車に例えてみましょう。
自動車があると、行動半径が一気に広がり、電車のダイヤに縛られず、人がいない場所にも行けるようになります。
法人も同じです。
お金の流れを切り替えられ、仕事の受け方を変えられ、個人の財布と切り離すことができます。
法人とは、節税テクニックというより、移動手段に近い存在です。
だからこそ、小さな駅ほど法人が必要になります。
高級車は不要…軽自動車で十分
ここで勘違いが起きやすいのですが、
・法人=成長
・法人=拡大
・法人=成功者の証
ではありません。
小さな駅に必要なのは、
小回りがきいて、維持費が安く、壊れにくい軽自動車です。
これが、プライベートカンパニー(マイクロ法人)のイメージです。
速く走る必要はありません。遠くへ一気に行く必要もありません。
ただ「行ける」状態を持っていることが重要です。
固定費は「無駄」ではなく「保険料」
軽自動車を持つと、固定費が発生します。
ガソリン代、保険料、車検、駐車場代…。
法人も同じで、維持コストや会計・税務の負担が発生します。
一見すると、歩行者のほうが身軽に見えます。
しかし、歩行者は事故に弱いのです。
・体調を崩したとき
・仕事が減ったとき
・家族の事情が変わったとき
その瞬間、選択肢が一気になくなります。
固定費とは、事故が起きても生活を続けるための保険料だと考えています。
軽自動車は、レースに勝つためのものではない
軽自動車は、速さを競うためのものではありませんし、見せびらかすものでもありません。
事故が起きても、遠回りになっても、道が塞がれても、生活を止めないための装置です。
プライベートカンパニーも、たぶん同じ役割を担っているような気がしています。
まとめ:小さな駅で生きるという前提
梅田に住む人には、自動車はなくても生きていけます。
しかし、小さな駅で生きるなら、軽自動車は贅沢品ではなく、生活インフラに近い存在です。
プライベートカンパニー(マイクロ法人)も、その延長線上にあるのだと、私は考えているのです。
















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