千里中央駅と桃山台駅の間に存在する謎のトンネルの秘密とは?(万博後に読み解く鉄道史)

※この記事は2019年に書いた記事を元に、2025年に内容を最新化したものです。
大阪の背骨と言われる地下鉄御堂筋線。
南の終点はなかもず駅ですが、北の終点は一体どこでしょうか?
千里中央駅!
…と答える人が多いですよね。
しかし、正確には、御堂筋線の北の終点は江坂駅で、江坂駅から千里中央駅までは北大阪急行線となっているのです。
北大阪急行線は初乗り運賃100円台を誇る地元密着の鉄道なのです。
ここだけ見ると、激安に見えますが、御堂筋線と乗り継ぐ場合、運賃は結構高めになることには注意しておきましょう。
千里中央駅の謎のトンネルとは?
さて、本題に入ります。
この北大阪急行線の、千里中央駅と桃山台駅の間に、謎の空間(トンネル)があるのをご存知でしょうか?
地下なので、非常に見つけにくいですが、千里中央駅へ向かう際、千里中央駅のすぐ手前あたりで社窓をよく見てください。
薄暗いですが、右手(東側)にかすかにトンネルを確認することができます。
壁の色も古いため、新しく建設中のトンネルではなさそうに見えます。
この謎のトンネルは、一体、どこへつながっているのでしょうか?
謎のトンネルの正体
実は、この謎のトンネルの正体は、かつて存在した廃線跡になります。
廃線跡?
ということは、昔、御堂筋線には、何か別の地下鉄が接続していたのでしょうか?
その秘密は、1970年に開催された大阪万博にありました。
北大阪急行は、開業当時、この謎のトンネル側のルートが本線になっていたのです。
桃山台駅の先には、
・初代・千里中央駅
・万博中央口駅(臨時駅)
が存在していました。
初代・千里中央駅があった場所は、上新田橋あたりで、現在、中国自動車道が走っています。
現地を歩いても、当時の痕跡はほとんど残されていません。
北大阪急行線は、1970年に開催された大阪万博への交通手段として建設されました。
当時は、東海道新幹線の新大阪駅から地下鉄御堂筋線を経由して、万博会場に乗り換えなしで行けるようになっていました。
この便利さが評判となって、当初は赤字だと予想されていたにもかかわらず、万博輸送のみで建設費を返済できたと言われています。
そして、万博終了後、万博中央口駅と初代・千里中央駅は役目を終えて廃止され、現在の位置に「新しい千里中央駅」が開業しました。
その名残として今日まで残っているのが、あの「謎のトンネル」というわけです。
箕面方面への延伸
北大阪急行線について言えば、この記事を書いた当時は「2020年開業予定」とされていました。
ところが、最終的に延伸区間は、2023年3月に開業しました。
新しく誕生した駅は次の2つです。
・箕面船場阪大前駅
・箕面萱野駅(新たな終点)
長年「鉄道空白地帯」だった箕面市北部に鉄道が通ったことで、住宅・商業・大学アクセスなど、北摂地域の利便性は大きく向上しています。
箕面萱野駅には大規模なバスターミナルも整備され、周辺のバス路線の再編も進みました。箕面船場阪大前駅は、大阪大学のキャンパス移転により、学生で賑わう新拠点となっています。
新名神高速道路の開発
もうひとつ、このエリアには大きな変化がありました。
2019年3月に開通した新名神高速道路との接続です。
「箕面萱野駅」から車で新御堂筋を北に進むと、北摂最大級のトンネル「滝の道ゆずるトンネル(通称:箕面グリーンロード)」を通り、箕面とどろみICから新名神高速道路に連結します。
かつて、中国道・宝塚トンネル付近は渋滞の名所でした。
ただ、新名神の開通により大幅に迂回可能となり、名古屋・東京方面へのアクセスも改善しました。
北大阪急行の延伸と新名神の開通により、北摂エリアは再び注目を集めています。
2025年:大阪・関西万博後の北摂エリア
2025年、夢洲で開催された大阪・関西万博によって大阪ベイエリアが発展し、北大阪急行沿線にもさまざまな人流が生まれました。
万博開催地から距離はあるものの、北摂エリアの都市力は延伸開業後に確実に上昇しており、千里中央駅・箕面萱野駅周辺の街づくりも今後一層進むのではないかと見られています。
まとめ
千里中央駅と桃山台駅の間にひっそりと残る謎のトンネル。
その正体は、1970年大阪万博を支えた旧ルートの遺構でした。
普段は気づかれにくい場所ですが、鉄道の歴史と街の発展が詰まった貴重な痕跡です。
北大阪急行の延伸、新名神高速道路の整備。
そして、2025年の大阪・関西万博の開催を経て、北摂エリアは今後も大きく変わり続けていくことでしょう。
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