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役員社宅はいくら払えばいい?家賃10万円の実例で解説【賃貸料相当額の計算方法も】

2018年11月5日法人経営

【この記事の結論】

・役員社宅の家賃は「賃貸料相当額」以上を支払えばOK
・家賃10万円の物件なら8万円を経費にできるケースあり
・固定資産税評価証明書は賃借人でも市税事務所で取得可能

法人を設立すると「役員社宅」という制度を活用できます。

しかし、多くの人が最初につまずくのが、

「結局、いくら払えばいいの?」

という点です。

家賃の5割?
それとも国税庁の計算式?
税務署に否認されない基準はどこなのか?

この記事では、私自身が家賃10万円の物件を社宅化した実例をもとに、

・役員社宅の家賃はいくら払えばよいのか
・5割ルールと賃貸料相当額の違い
・固定資産税評価証明書の取得方法
・実際にどれだけ経費にできたのか

を、具体的に解説します。

目次

役員社宅の家賃はいくら払えばいいのか?

役員社宅では、会社が家賃を全額負担してもよいわけではありません。

役員(入居者)は会社に対して一定額の家賃を支払う必要があります。

その基準は、

・実際の家賃の5割以上

または

・国税庁が定める「賃貸料相当額」以上

とされています。

では実際、どちらが有利なのでしょうか?

法人化すると「社宅制度」が使えるようになる

私はフリーランスのコンサルタントです。

今までは、個人事業主として活動していましたが、今年(2018年)、合同会社という法人を立ち上げました。

個人として働くのと、法人として働くのとでは、仕事の内容は変わりませんが、お金の動きは全く異なっています。

そのちがいのひとつとして、

「社宅の活用」

というテーマがあります。

個人事業主にはなかった節税メリット

これは、個人事業主では認められなかった制度です。

社宅制度を使うと住居費を合法的に経費化できる理由

しかし、法人を立ち上げた場合、この「社宅」を活用することで大幅な節税をすることが可能になるのです。

今回は、社宅を活用した節税の仕組みについて、私の体験談を交えて、紹介していきたいと思います。

私が抱えていた「マイホーム+セカンドハウス」問題

社宅の活用の話をする前に、まず、私のプライベートを紹介させてください。

両親の住まいとしてセカンドハウスを契約

現在、私は、妻と子供と一緒に、マイホームで暮らしています。

そして、私には、年金暮らしの両親もいますが、両親は、実家と呼ばれる持ち家やマンションを保有していませんでした。

このため、私がセカンドハウスとして賃貸マンションを契約して、毎月、家賃10万円を支払ってきました。

両親はそのセカンドハウスで暮らしています。(会社に近いので、私もたまに使っていますが。)

住宅ローン+家賃10万円の二重負担が重かった

セカンドハウスというと聞こえはいいと思います。

しかし、私から見れば、マイホームの住宅ローンと、セカンドハウスの家賃との二重払いになっていたのです。

なんとなく、私の生活が苦しいのは想像できるのではないでしょうか。

個人契約の賃貸を法人契約に切り替える手続き

冒頭でも書きましたが、私は法人を設立しました。

法人は、設立するのに、かなりのパワーが必要です。

しかし、一度設立してしまえば、経費にできる支出の範囲がとても広いのが魅力です。

そこで、マイホームの住宅ローンはともかく、セカンドハウスの家賃をなんとかできないのか、私は考えました。

すると、社宅を活用する方法があることを知りましたので、早速行動に移してみました。

管理会社への交渉からスタート

まず、私個人で契約しているセカンドハウスの管理会社に、私の法人との直接契約にできないのか交渉することから始めました。

私が家賃を払うのではなく、私の会社が家賃を負担するようにしたかったのです。

個人から法人への契約変更は、一度個人契約を解約し、法人と新規契約する必要がありました。

実績ゼロの法人でも審査を通すポイント

しかも、出来立ての何の実績もない法人なので、契約の審査が通るかどうかも分かりません。

契約者を法人、保証人を代表本人にする形で承認

ただ、私の場合、

・私個人が長年、セカンドハウスを契約して問題も滞納もなかったこと
・私個人には継続した収入があったこと

から、

・契約者:私の法人
・保証人:私

という形態で、運よく、新しく法人契約を結ぶことに成功しました。

社宅の家賃は全部経費にならない?仕組みを解説

個人から法人に契約を変更することにより、今後は、私の会社が月額家賃10万円を負担してくれることになりました。

私のセカンドハウスは、私の会社の社宅に変身したのです。

しかし、実質ひとり法人ですので、私が支払うのも、私の会社が支払うのも、私の財布からお金が減ることに変わりはありません。

私の会社の視点で考えると、毎月、家賃を10万円支出することになります。

この場合、毎月10万円を経費としてもいいのでしょうか?

法人が社宅家賃を全額負担しても問題はある

いや、そう簡単な話ではないのです。

私の会社が家賃10万円を支払うのはいいですが、社宅なので、誰かに貸しているはずですよね。

今回のケースでは、入居者・使用者である私の両親(私の会社の非常勤役員)が該当します。

入居者は「社宅使用料」を会社に支払う必要がある

この場合、私の両親が、私の会社に対して、家賃を支払わなければなりません。

仮に、9万円を家賃として、私の会社に支払えば、私の会社の純支出は10-9=1万円になります。

家賃を1万円とすると、同様に、私の会社の純支出は10-1=9万円になります。

一般的な基準は「家賃の5割以上」

では、私の両親や私は、一体、いくらの家賃を私の会社(社宅)に支払えばよいのでしょうか?

税理士に聞いたところ、一般的なのは、オーナーへの家賃の5割を超えていればいいそうです。

5割を家賃として支払っていると、税務署から、何も文句を言われないとのこと。

つまり、私の両親から私の会社に家賃を5万円支払うことにするのです。

そうすると、10-5=5万円が、私の会社の純支出となり、この金額が、経費として扱われることになります。

これで、年間60万円を経費とすることができるようになりました。

なかなか大きな節税効果です。

より節税したい人向けの「賃貸料相当額方式」とは?

先ほど、税理士の話では、社宅に支払う家賃は、

「実際の家賃の5割を超えていればいい」

と言われました。

国税庁が示す3つの計算式で算出

しかし、よく調べてみると、実際の家賃の5割ではなく、その物件の賃貸料相当額でもいいことが分かりました。

正確には、私の社宅のような小規模住宅の場合、賃貸料相当額は、次の計算式に当てはめて計算することができることが分かりました。

国税庁HPより

次の①から③の合計額が、賃貸料相当額になります。

①(その年度の建物の固定資産税の課税標準額)*0.2%
②12円*(その建物の総床面積平方メートル)÷(3.3平方メートル)
③(その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)*0.22%

なんか、ややこしそうな式ですね。

計算するのが面倒なので、ほとんどの人は、社宅家賃の5割に設定しているのだと分かりました。

しかし、私の社宅は新築物件でもなければ、築浅物件でもありません。

私は不動産投資家でもあったので、ピンときました。

ひょっとしたら、私の社宅の固定資産税は安いのではないか。

そう考えた私は、多少、面倒でも上記の式で、賃貸料相当額というものを計算してみることにしました。

固定資産税の課税標準額が必要になる

ん?

私は物件を社宅として借りているだけ、つまり借主なので、固定資産税の額など分かるはずがありません。

実際に、固定資産税を支払っているのは、賃貸物件(社宅)の本当のオーナーです。

そこで、私は管理会社を通じて、オーナーに相談してみました。

すると、案の定、固定資産税課税標準額を開示することについて、オーナーから、難色を示されました。

オーナーとしては、よく分からない会社に、固定資産税の金額を知られたくなかったのでしょう。

このままオーナーと交渉を続けても難しいことが分かりましたので、オーナー経由で調べることは諦めました。

賃借人でも市税事務所で証明書を取得できる

そこで、社宅のある地域を管理している市税事務所に行きました。

市税事務所では、その地域の固定資産税を管理しています。

ただ、誰でも、固定資産税を調べることができるわけではありません。

しかし、賃借人であれば、次の3点

・私個人の身分証明書
・私の法人の代表者印
・社宅物件の賃貸契約書

を用意することで、固定資産税評価証明書(地域によっては、公課証明書と呼ぶ場合もあり)というものを発行してくれました。

そこには、

・固定資産税課税標準額(土地)
・固定資産税課税標準額(建物)

がきちんと示されていました。

結果、賃貸料相当額が2万円に → 経費が一気に増えた

さきほどの複雑な計算式に当てはめると、私の社宅の賃貸料相当額は約2万円だということが分かりました。

私の両親や私が、社宅に対して、月額2万円を支払っていれば、社宅として経費算入できることを、国税庁が証明してくれたのです。

社宅制度を使った節税の効果(私の実例)

家賃10万円 → 8万円が経費化

つまり、私の会社は、月額家賃10万円をオーナーに支払い、2万円の家賃を個人から得ることになります。

年間96万円の損金算入

このため、月額8万円を経費とすることができるのです。

年額に換算すると、96万円が損金となるのです。

先ほどの家賃ベースだと、60万円しか、損金算入できなかったところ、少し手間をかけて計算してみたら、96万円を損金算入することができるようになったのです。

節税効果は小規模企業共済やセーフティ共済より大きい場合も

社宅の規模によっては、小規模企業共済経営セーフティ共済を使った節税方法よりも効果があるかもしれません。

私は上記の流れを社宅規程としてまとめ、実際、税理士に相談しました。

すると、年間96万円を経費としてもOKということになりました。

まとめ:社宅制度は法人化の大きな武器になる

私が個人で支払っていたセカンドハウスの月額10万円の家賃。

このお金は、外にでていくだけのものでした。

しかし、そのセカンドハウスを社宅化することで、全く異なる仕組みに変化を遂げました。

月額10万円が私のもとから消えていくことに変わりはありませんが、そのうち8万円を経費とみなすことができるようになったのです。

これは、かなり大きな節税効果です。

法人ってすごいですね。

多少の手間でも、知れば年間100万円級の節税に

多少面倒なことであったとしても、お金の話をきちんと理解することで、大幅な節税をすることができるということが分かりました。

法人化したら必ず検討したい重要ポイント

賃貸物件を社宅にすることで、大幅な節税が可能。

こんなこと知ってないとできません。

やはり、お金の話は知ることがすべてなんだと、改めて認識しました。

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Posted by かずきび47