不確実・不透明な時代の生活設計…最悪を想定しつつ、壊れない形をつくる

はじめに
中東情勢の緊張や戦争リスクの高まりにより、物流への影響も懸念されています。
世界が揺れ動く中、日本も完全にその波に巻き込まれています。
原油価格の上昇、為替の変動、物価の上昇、金利の上昇圧力…。
ニュースを見れば、不安材料だけでなく将来のリスクでさえも、いくらでも見つかる状況です。
ただし、こうした局面では
「何が起きるか」
を正確に当てることは難しく、専門家であっても見通しは分かれています。
私たちも、何となく不安はあるけど、何をすればいいか分からないというのが、正直なところではないでしょうか。
だからこそ必要なのは、予測ではなく
「外れても壊れない設計」
です。
本記事では、生活面・お金・教育・仕事等の観点から、無理なく続けられる耐久的な構造を整理してみたいと思います。
生活面:節約ではなく「在庫設計」で考える
物価上昇局面では「節約」が注目されがちですが、それだけでは長く持ちません。
私は業務改革のコンサルタントを25年超やってきました。
ここで参考になるのが、企業のサプライチェーンマネジメント(在庫管理)の考え方です。
・日常的に回転している在庫(サイクル在庫)
・不確実性や変動に備える在庫(安全在庫)
これを生活に当てはめると、
・教育費・医療介護費・日常支出→サイクル在庫(動かしにくい)
・物資・燃料・現金→安全在庫(調整できる)
という構造になります。
つまり今回の局面では、ファイナンシャルプラン的によく言われている固定費削減ではなく、
安全在庫を整える
ことのほうがイメージが合うのです。
安全在庫は「全部」ではなく「重要なものだけ」
すべての在庫を備えようとすると破綻します。
企業でもすべての在庫を守ることはせず、重要なものだけに安全在庫を持たせます。
そこで有効なのが、優先順位の考え方です。
・A品:なくなると生活に支障(トイレットペーパー、水、現金など)
・B品:なくても代替可能(洗剤、外食など)
・C品:なくても当面困らない(ゲーム、サブスク、嗜好品など)
この中で、安全在庫を厚くするのはA品だけで十分です。
在庫の持ち方のポイント
「備蓄」ではなく、日常の中で回す在庫運用として考えると無理がないと思っています。
一度に買い込まない(分散して積み増す)
昭和時代の石油危機の時、パニックがパニックを呼び、トイレットペーパーが枯渇する騒ぎが社会現象となりました。
そうならないように、まず落ち着くことが重要です。
一気に購入しようと思っても難しいので、少しずつ時間をかけてじわりと積み増していきましょう。
1ヶ月程度を目安にする(期限・保管コストを意識する)
A品であるトイレットペーパーの備蓄に8ヶ月分もいりません。
モノにもよりますが、1ヶ月もあれば、状況はかなり変化します。
まずは1ヶ月持つような感じで大丈夫なのではないでしょうか。
お金:増やすよりも「詰まらない」ことを重視する
金融環境が不安定なときほど、投資先に意識が向きがちです。
ただし、この局面ではリターンより耐久性が重要になります。
・繰上げ返済は、金利上昇局面に対する確定的な防御
・外貨は特定のタイミングではなく、時間分散して積み上げる
・短期の相場に依存した投資は極力避ける(リスクが高い)
また、
・現金(生活防衛資金)は効率が悪くても「安全在庫」として確保する
という視点も重要です。
お金もまた、在庫と同じでゼロにしないことが最優先です。
個人レベルでは難しい部分もありますが、先日、私はプライベートカンパニーで融資を複数引っ張りました。
これは利回りを取りに行くためではなく、キャッシュポジションを厚くするための判断です。
教育費:削らない代わりに、構造で受け止める
子どもの教育費は途中で止めにくい支出です。
そのため、
・学費や通学費は維持する
・教育費は別枠で管理する
といった扱いが現実的です。
これは、企業でいう日常的に発生するサイクル在庫に近く、
基本的には動かさない前提で設計する領域
です。
仕事・収入:一本足を避ける
収入面でも、不確実性は高まっています。
・収入源を複数に分ける(小さくてもよい)
・制度外・本業外の収入を少し持つ
・一気に変えず、段階的に増やす
重要なのは、金額よりも、止まりにくい構造にすることです。
私の場合、副業として、不動産賃貸業をすでに運営していますが、さらに、ドメイン代やレンタルサーバー代などの固定費を自力で回収すべく、収益サイトを別で立ち上げ、運営を開始しました。
行動面:不確実性との付き合い方
物事には、管理可能なものと管理不能なものがあります。
戦争がいつどのような形で終わるのかなんて誰も分かりません。
このような管理不能なものに振り回されないようにすることが重要です。
管理可能なものを確実に、リスクヘッジしておく。
これが基本になると思います。
・SNSなどで、確かかどうかわからない情報を追いすぎない
・一度に大きく変えない
・シナリオは一本にしない
不安が強いときほど「正解」を探したくなりますが、実際には正解は後からしか分からず、時代が判定することになります。
私たちは自分で管理可能なものを確実にリスクヘッジすればよいのです。
おわりに
これから何が起きるかは断定できません。
ただし、ガソリン高・物価高・金利上昇・円安加速、物件価格上昇…
日々の生活に影響が出ること自体は避けられないでしょう。
だからこそ、
・当てに行かない
・一気に変えない
・壊れない形をつくる
そしてもう一つ、
・削るだけでなく「仕込む・備える」視点を持つ
このバランスが重要になってくると思っています。
短期的な効率よりも
「何年続けられるか」
という視点で設計する。
その積み重ねが、不確実な時代における現実的な強さにつながっていくのだと思います。
※本記事は一般的な考え方の整理であり、個別の状況によって最適解は異なります。





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