インカム頼みの不動産投資は終わり、区分マンションは「出口を見据えた運用」へ

不動産投資というと、これまで長らく「家賃収入=インカムゲイン」を中心に語られてきました。
しかし、金利や物件価格の状況が変わりつつある2025年現在、その常識は明らかに古くなりつつあります。
私は、法人・個人の双方で、関西圏の区分マンションを複数保有し、実際に運用していますが、肌感としても市場データとしても
「インカムゲインだけで成立する投資モデルは再現性が著しく低下している」
と強く感じています。
本記事では、2025年における不動産投資の前提がどう変わったのか、そして区分マンション投資家が、今後どのような戦略をとるべきなのかを整理してみたいと思います。
バブル期:土地を持つだけで資産が膨らむ「キャピタルゲイン全盛期」
1980年代後半のバブル期は、土地価格が自動的に上昇し続けた時代でした。
「不動産を保有しているだけで資産が増える」
これが現実で、投資戦略と言えるほどの工夫はほぼ不要でした。
・銀行の融資が甘い
・価格上昇が当たり前
・売却益(キャピタルゲイン)が主役
まさに「時代そのものが利益を生む」環境だったと言えます。
2000年〜2020年:長期低金利による「インカムゲイン全盛期」
バブル崩壊・金融危機を経て、金利は歴史的な低水準へ。
この時代は「インカムゲイン(家賃収入)を重視するモデル」が一気に普及しました。
・借入金利1%以下
・物件価格が安定
・毎月のキャッシュフローが出やすい
多くの書籍やセミナーでも「不動産=年金代わり」という語りが主流となり、区分マンション投資家も家賃収入を軸に計画を立てていました。
2025年:金利上昇・物件高騰による「利回りがほぼ出ない時代」に突入
しかし、2023年から2025年にかけて、潮目が完全に変わりました。
金利がじわりと上昇
・フルローンの返済比率が重くなる
・インカムゲインの余剰が減少
物件価格だけ先に上昇
・実質利回りは圧縮
・表面利回り4%が当たり前
特に、区分マンションは価格上昇のスピードが早く、
「家賃は上がらないのに物件価格だけ上がる」
という構造が明確になってきました。(※一部エリアでは、家賃上昇もありますが、物件価格の上昇ほどではありません。)
その結果、
「家賃収入だけで豊かになる」
というモデルは、もはやレアケースになっています。
区分マンションは収益還元法で評価される資産
区分マンション投資は、物件価格そのものの価値ではなく、将来得られる収益で評価されます。
つまり、
「家賃×利回り」で物件価格が決まる
という収益還元法がベースにあります。
例:家賃5万円→年間収入60万円→物件価値1500万円
・月額家賃:5万円
・年間家賃収入:60万円
・利回り4%で評価:60万円÷4%=1500万円
ここまではよくある話です。
重要なのはここからです。
例:家賃5万円→5万5000円に上げるだけで、評価額は+150万円
例えば、退去時に軽微なリフォームをして家賃を5万5000円に上げることができたとします。
・月額家賃:5万5000円
・年間家賃収入:66万円
・利回り4%で評価:66万円÷4%=1650万円
物件評価額が先ほどの1500万円から1650万円に150万円アップしました。
これに加えて、保有中にローン残債を減らしていれば、この差額が、そのままキャピタルゲイン(売却益)として手元に残ることになります。
つまり、
「家賃アップ×収益還元法」
が出口戦略のキモとなってくるわけです。
2025年以降は「インカムゲイン+出口戦略」の二刀流が主流になる
ここまでの環境変化を整理すると、不動産投資の評価軸は次のように変化しています。
旧モデル(〜2020年)
・家賃収入を積み上げる
・毎月のキャッシュフローが目的
・売却は老後の選択肢
新モデル(2025年〜)
・インカムゲインは出にくい
・金利で返済が苦しくなる
・家賃アップで評価額を上げる
・出口戦略で利益を確定させる
区分マンションは「事業価値ではなく収益還元価値」で評価されるため、家賃と利回りの変化が価格に直結するという投資商品です。
これは逆に言えば、出口戦略を設計しやすい資産でもあります。
まとめ:不動産投資は「終わり」ではない。モデルが変わっただけ
2025年の日本の不動産市場では、
・インカムゲインだけで戦う
・低金利に依存する
・家賃が変化しない前提
こうした「過去の常識」は通用しにくくなっています。
しかし、一方で
「収益還元法×家賃コントロール×残債削減×出口戦略」
この組み合わせが成立すれば、むしろ以前より安定したリターンを得ることも可能になります。
不動産投資はオワコンではありません。
ただ、勝ち方が変わっただけです。
2025年の市場に合わせて「インカムゲイン+出口戦略」へ考え方をアップデートすることで、区分マンション投資は今後も十分に戦える資産であり続けると私は考えています。
















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