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相続対策は「節税」よりも「持ち方」だと思った理由〜残された家族のための設計〜

家計・生活

相続対策というと、多くの場合

「いくら節税できるか」

という話になります。

税率や特例、評価方法…等々。

書店に並ぶ本の多くもその解説書です。

私も最初は、そこから考え始めました。

しかし実際に相続の現場を経験してみて、考えが変わりました。

相続で本当に重いのは、税率そのものではありません。

「手間」と「判断」が同時に押し寄せることでした。

揉めなくても、相続は重い

教科書に書いてあるように、相続が「争族」になるケースは確かにあります。

ただ、争いにまで発展しなくても、とにかく大変です。

・通帳はどこにあるのか
・証券口座はいくつあるのか
・取得費は分かるのか
・保険証券は見つかるのか
・不動産は誰が相続するのか

認知症が絡むと、このような確認作業そのものが難しくなります。

「誰が何を持っているのか」という前提確認から始まります。

悲しむ前に、調べる時間が始まる。

その現実を、私は知りました。

不動産と株式は「動かしにくい」

たとえば、評価額1億円の不動産が1つあるとします。

相続人が配偶者と子ども2人であれば、法定相続分は次のようになります。

・配偶者:5000万円
・子ども:各2500万円

しかし不動産は1つです。

金額は割れても、物理的には割れません。

・共有にするのか
・1人が取得して代償金を払うのか
・売却して分けるのか

ここで「分け方」と「現金化」の議論が同時に発生します。

株式も同様です。

特に、古い株式で取得費が不明な場合、売却時の税額が読みにくくなります。

みなし取得費(概算5%)で計算されると、想定以上の譲渡益が出ることもあります。

かなりの税金額になるので痛いです。

ただ、問題は税率よりも、

・すぐに動かせない
・金額が読めない
・判断を急がされる

という構造にあります。

相続には2つの工程がある

相続には大きく分けて、2つの工程があります。

① 誰のものになるかを決めること
② それをどう現金化するかを決めること

個人で不動産を持っている場合、この2つが同時にやってきます。

分割と換金、そして納税が重なります。

ここが、非常に重い。

法人という「箱」で持つという選択

そこで私は、資産の「持ち方」を見直しました。

不動産を個人で持つのではなく、法人でまとめて持つ。

私が実際に保有している法人は合同会社ですが、分かりやすさのため、株式会社の例で説明します。

仮に、不動産1億円を法人が保有し、

・純資産1億円
・発行株式100株
・1株あたり100万円評価

だとします。

相続の対象は、不動産そのものではなく「株式」です。

100株を、

・配偶者50株
・子ども各25株

という形で分けることができます。

この時点で、①「誰のものか」は確定します。

株式を25%ずつ保有したからといって、すぐに現金になるわけではありません。

しかし、分割は完了しています。

現金化(②)は、落ち着いてから考えることができます。

・会社が配当を出す
・不動産を売却する
・株式を譲渡する

いずれにしても

「相続の瞬間に急ぐ必要はない」

という状態を作ることができます。

私が評価しているのは、現金化できることではありません。

現金化を急がなくてよい構造をつくれることです。

現金は「税金対策」よりも「時間の確保」

生命保険は、教科書的には「納税資金対策」と説明されます。

確かにその側面はあります。

しかし実際には、保険金を受け取るにも手続きが必要です。

証券を探し、請求書類を揃え、金融機関とやり取りをする。

現金があると安心なのは、税金が払えるからというより、

「急いで売らなくていい時間ができるから」

だと私は感じました。

時間の余裕は、判断の余裕になります。

法人は節税装置ではない

法人化にはコストもあります。

決算や維持費も必要です。

株式が分散すれば運営が難しくなる可能性もあります。

万能ではありません。

それでも私は、法人という「箱」で資産をまとめることに意味を感じています。

相続対策とは、税金を減らすことよりも、

「残された家族の判断の回数と事務作業を減らすこと」

そう考えるようになりました。

さいごに

相続は、いつか必ず起こるものです。

そのとき家族が向き合うのは、書類の山や急ぎの売却判断ではなく、思い出だけであってほしい。

資産をいくら持つかではなく、どう持つのか。

それが、私なりにたどり着いた相続対策の考え方です。

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Posted by かずきび47