金融業務2級/業種別エキスパート(製造業コース)の難易度と資格取得体験記

この記事を書いているのは、2020年10月です。
私が2020年7月に受験した
「金融業務3級/業種別ベーシックコース」
の上位試験である
「金融業務2級/業種別エキスパート(製造業コース)」
を、1ヶ月のインターバルを経て、2020年8月に受けてきました。
この資格を受験した目的は、製造業の実務を体系的に学びたかったためです。
私の場合、本業がコンサルタントですので、製造業関連の知識は知っていて当然です。
頭を整理する意味で受験することにしました。
今回は、幸か不幸か、コロナショックで時間的な余裕もでき、時間を無駄にしたくなかった思いもあります。
これから受験される方は、参考にしてみてください。
資格の概要
金融業務検定は、CBT(Computer-Based Testing:コンピュータ試験)方式により実施しています。
このため、年中、好きな時に受験できるのが特徴です。
将来性のある資格として、最近、特に若手社員に注目されつつある資格のひとつになります。
試験の範囲は下記の5項目です。
1. 製造業の基礎知識
2. 製造業の業務
3. 製造業の関連知識
4. 製造業の現状分析
5. 総合問題
試験そのものは、四答択一式が30問、総合問題が10問(複数設問あり)で実施されます。
試験時間は120分、合格点は100点満点の70点です。
この試験に合格すると、
「業種別エキスパート(製造業コース)」
の認定証がもらえます。
資格の難易度(客観的)
では、この資格の難易度を見ていきたいと思います。
一般的に、資格というものは、その人の経験や背景によって、難易度が異なってきます。
法律関連の仕事をしている人は法律系の資格はとっつきやすいですし、IT関連の仕事をしている人はIT系の資格は容易に感じられます。
しかし、その人にとって、新規分野の資格だと、入門資格でも、かなりの難易度に感じられることでしょう。
そこで、私は、資格取得の難易度を、次の5段階に分けて評価することにしました。
【S】超難関資格(資格を取得するまでに、3〜5年程度の期間を要するもの)
弁護士、公認会計士、その他サムライ資格など
【A】難関資格(資格を取得するまでに、1年程度の期間を要するもの)
英検1級、簿記1級、XX1級など
【B】中堅資格(資格を取得するまでに、6ヶ月程度の期間を要するもの)
英検2級、簿記2級、XX2級など
【C】入門資格(資格を取得するまでに、3ヶ月程度の期間を要するもの)
英検3級、簿記3級、XX3級など
【D】簡易資格(資格を取得するまでに、数週間程度の期間を要するもの)
XX4級、その他在宅受験資格など
この基準に従うと、金融業務2級/製造業コース試験の難易度は【B】中堅資格に属しているのではないかと感じました。
実際、金融財政事情研究会も、この資格を「金融業務2級」という位置づけにしています。
さまざまな業務に触れる仕事をしている人にとっては、平易かもしれません。
しかし、製造業務の実務を全く知らない人だと、用語の理解も含めて、半年程度は覚悟しておいたほうがいいかもしれません。
中小企業診断士の運営管理と情報システム、ビジネス会計検定3級あたりの内容の基礎を試しているようにも感じられました。
私の体験談(主観的)
私はこの試験を2020年8月に受験しました。
結果は、100点満点中、78点での合格でした。
実務経験があるにもかかわらず、意外に危なかったです…。
4択問題の配点が60点、総合問題の配点が40点だと予想されますので、あなた自身の得意不得意によって、得点戦略を立てていただければと思います。
試験の準備としては、きんざいの出版している、下記の問題集を使用しました。
勉強に使ったのは、この1冊のみで、その他の書籍は一切使用していません。
準備期間は、問題集を購入してから5日間。
1日に2〜3時間程度の勉強量でした。
私の場合、本資格が、コンサルティングのクライアント先として多かった「製造業」の実務に近いこともあり、準備期間はかなり短めで済んだのかもしれません。
試験に出題される問題も、上記の問題集をきちんと理解していれば対応できるものばかりでした。
試験時間も120分間、与えられていますが、半分ほどの時間で終わりました。(私は、それほど高得点ではありませんでしたが…。)
勉強のコツをひとつだけ。
私の場合、実務経験があったので、問題集は軽く流した程度で挑みましたが、合格点が70点なので、そう甘い試験ではありませんでした。
このシリーズの資格は、問題集を丁寧に読み込むことが重要だと改めて認識しました。
問題集の4択問題のうち、答をそのまま覚えるのではなく、正解の選択肢も不正解の選択肢も、解説を丁寧に読み込むことが重要だと思いました。
総合問題は、すぐに手が動くように、解き方を覚えておくと本番が楽になるでしょう。
また、試験はコンピューターによる試験になります。
このため、完了後すぐに画面に合否が表示されます。
試験が終わった時のモヤモヤ感が残らないのは清々しいですが、最後の採点ボタンを押すときには結構緊張します。
本試験の受験料は6050円です。
少し高めの価格でしたので、試験終了ボタンを押すときには、少しだけ勇気が必要でした。
とりあえず、試験には合格することができました。
そして、5日間という短期間ではありましたが、当分野について、知識を体系的に学ぶことができました。
あとは、本業・副業問わず、この資格を活かしていけるように努力していきたいと思います。