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高い?安い? 箕面グリーンロード(滝の道ゆずるトンネル)が変えた北摂の時間距離

2026年6月19日大阪北部

はじめに

箕面萱野駅のさらに北側。

山の中へ吸い込まれるように続く巨大なトンネルがあります。

現在の名称は「滝の道ゆずるトンネル」

かつての「箕面グリーンロード」です。

普通車420円。

軽自動車360円。

バスは530円。

初めて利用した人の多くは、

「ちょっと高いな」

と思うかもしれません。

実際、私もそう感じました。

しかし、このトンネルは単なる有料道路ではありません。

北摂の地図だけでなく、人々の時間感覚そのものを変えたインフラだったように思うのです。

実は今でも割引料金

現在の通行料金は社会実験による割引後の料金です。

以前はもっと高額でした。

それでも利用者からすると、

「トンネルを通るだけで420円」

という感覚になります。

往復すれば840円。

毎日利用する人にとっては決して安い金額ではありません。

そのため「便利だけど高い」という評価になるのも理解できます。

実は大阪でも有数の巨大トンネル

このトンネルは、ただの山越え道路ではありません。

全長は約5.6km。

大阪府内でも有数の長さを誇る道路トンネルです。

初めて通ったとき、

「まだ出口が見えないのか」

と思った記憶があります。

一般的な市街地のトンネルとはスケールが違います。

箕面の市街地から山を貫き、一気に止々呂美方面へ抜けてしまうのです。

その長さ自体も驚きですが、本当に凄いのはトンネルが生み出した効果の方かもしれません。

昔を知る人ほど価値を実感する

このトンネルの価値は、昔を知る人ほど理解しやすいと思います。

例えば豊能町。特にときわ台周辺です。

現在は住宅地として落ち着いた街ですが、以前は大阪市内へ出るにもそれなりの時間がかかりました。

鉄道なら能勢電鉄。車でも山道。

同じ大阪府内でありながら、どこか遠い場所という印象がありました。

もちろん住環境は良いのですが「便利な場所」というイメージではなかったと思います。

千里中央が急に近くなった

ところが、箕面グリーンロードの開通によって状況は大きく変わりました。

トンネルを抜ければ箕面。そこから新御堂筋へ接続。

千里中央へもスムーズにアクセスできます。

今では車なら30分弱。

昔の感覚からすると驚くほど近くなりました。

距離そのものは変わっていません。

しかし時間距離は大幅に短縮されました。

これは単なる道路整備以上の意味を持っていたと思います。

鉄道が延伸したような効果

私はこのトンネルを見ていると、道路というより「見えない鉄道延伸」に近い存在のように感じます。

もちろん実際に線路が敷かれたわけではありません。

しかし、

・通勤圏
・買い物圏
・生活圏

は確実に広がりました。

千里中央が近づき、箕面が近づき、大阪市内も近づいた。

人々の行動範囲そのものが変わったのです。

トカイナカという選択肢

その結果、

・止々呂美
・箕面森町
・豊能町

といったエリアは独特の立ち位置になりました。

自然が豊か。土地も比較的広い。それでいて都市部へのアクセスも確保されている。

いわゆる「トカイナカ」です。

箕面萱野駅周辺の都市的な風景から、トンネルを抜けると、数分後には里山の風景へ変わる。

このギャップもまた、この地域ならではの魅力だと思います。

なかなか終わってほしくない社会実験

現在の割引料金は社会実験によるものです。

普通なら「社会実験は早く結果を出して終了するもの」です。

しかし、この社会実験だけは少し事情が違います。

もし実験が終了し、料金が元に戻れば、多くの利用者にとっては値上げを意味するからです。

そのため「いつ終わるのだろう」というより、

「できればこのまま続いてほしい」

と思っている利用者も少なくないのではないでしょうか。

社会実験が長く続くほど歓迎される。

なかなか珍しい社会実験のように思います。

おわりに

420円だけを見ると高いかもしれません。

しかし、失われていた時間。不便だった移動。遠かった生活圏。

そうしたものを考えると、見方は変わってきます。

インフラの価値は、料金だけでは測れません。

箕面グリーンロードは北摂の地図を変えたのではなく、北摂の「時間」を変えた道路だったのかもしれません。

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Posted by かずきび47