大阪というドラクエ(第1話):マップ…私たちはどこを歩いているのか

はじめに
私はこれまで、ずっと大阪という街で生きてきました。
生まれ育ったのは、泉北ニュータウンです。
当時の泉北は、新しく整備された住宅地で、同じような世代の家族が多く住んでいました。
いわゆる、人口ピラミッドの多くを占める、団塊ジュニア世代、就職氷河期世代です。
駅前には、ダイエーなどの商業施設があり、学校があり、公園があり、日常生活はその中で完結していました。
いわば…
ドラクエでいうところの「最初の村」
のような場所だったのかもしれません。
そこから少しずつ行動範囲が広がり、電車に乗り、別の街へ行き、やがて大阪全体の中を移動するようになっていきました。
この街は、この数十年で大きく変わりました。
ただ、不思議なことに…
変わっていないものも、確かにあります。
人の流れ、目指す方向、集まる場所。
そういった「構造」は、今もどこか同じ動きを繰り返しています。
今回は、その大阪という街を、
「ドラクエの世界として見る」
という少し変わった視点で、本記事を含め、全5回の記事に分けて整理してみたいと思います。
※GW期間中、毎日公開(全5話)でお届けします
大阪というドラクエのマップ
もし大阪全体を、ひとつのドラクエの世界だと考えたとき、そこには明確な「マップ」と「進行ルート」が存在します。
南から北へ。
この流れは、単なる地理的な移動ではなく、多くの人が無意識にたどる「成長のルート」でもあります。
私自身の出発点である泉北ニュータウンは、この世界でいうところの「序盤エリア」です。
ここでは、まず経験値を積みます。
学生時代から社会人になり、少しずつできることが増えていく。
ただし、この段階では、
ゴールド(お金)はほとんどありません。
装備も弱く、選択肢も限られています。
勉強しても、働いても、なかなか余裕は生まれません。
当時は、目の前のことをこなすだけで精一杯でした。
ただ、
「この場所が、実は安全な村なんだ」
ということは、その時点では、知る由もありませんでした。
回復の仕方もまた変わる
この段階では、回復の仕方も限られています。
学生の頃や、社会人になりたての頃は、ゲームセンターやボウリング、カラオケといった場所が、いわば「回復の泉」のようなものでした。
友人と集まり、笑い、遊び、一時的に疲れを忘れる。
それはドラクエでいうところの、
「薬草やホイミによる回復」
に近いものだったように思います。
一時的には回復するけれど、またすぐに消耗してしまう。
それでも当時は、それで十分だったのだと思います。
御堂筋線というメインルート
この世界には、一本の大きな流れがあります。
御堂筋線です。
これは単なる地下鉄ではなく、
ドラクエでいう「メインストーリーの進行ルート」
のような存在です。
多くの人がこのルートに乗り、南から北へと進んでいきます。
途中には、いくつもの拠点があります。
それぞれの場所で、プレイヤーは装備を整えたり、経験値を積んだりしながら、
少しずつ前に進んでいきます。
気がつけば、多くの人が同じルートを進んでいることに、疑問を持つこともなくなっていきます。
日本橋という「装備の街」
このマップの中で、個人的に、印象的な場所のひとつが日本橋です。
ここは、
「装備やスキルを手にいれる街」
です。
新しい知識に触れたり、自分の興味を広げたり、あるいは仕事に直結するスキルを身につけたり。
私の場合、その地で、パソコンの情報収集、機器収集など、現在のITコンサルタントの礎となりました。
このように、人によって内容や場所はさまざまですが、
「自分を強くする何か」を手に入れる場所
は、どこかには存在しているのではないでしょうか。
なぜ北を目指すのか
大阪ドラクエの世界において、なぜ人は北へ向かうのでしょうか。
理由はシンプルです。
そこに「大きなもの」があるからです。
人が集まり、情報が集まり、仕事があり、機会があり、評価がある。
多くの人が、
「そこに行けば、何かが変わるのではないか」
そう考えて進んでいきます。
私の場合、泉ヶ丘、堺東、天王寺、なんば…
そしてその先にあるのが…
梅田です。
梅田という巨大ダンジョン
梅田は、この大阪ドラクエのマップの中でも最も大きく、複雑な場所のひとつです。
路線が交差し、人があふれ、どこにいるのか分からなくなるような構造。
それはまさに、
「ドラクエの巨大ダンジョン」
に相当する場所です。
多くの人が、この場所を目指します。
そして、こう思います。
「ここがゴールなのではないか」
と。
ほんの少しの違和感
ただ、ここでひとつだけ。
小さな違和感が生まれます。
本当に、このルートしかないのか。
本当に、このダンジョンが最終地点なのか。
南から北へ。
御堂筋線に乗り、梅田を目指す。
その流れは確かに強く、多くの人が同じ方向に進んでいます。
しかし…
それが唯一の攻略ルートだとは、どこにも書かれていない
のです。
この世界には、
まだ見えていないルートがあるかもしれない。
そして、
そもそも、このゲームには「別の世界」があるのかもしれない
次回予告
ここまで、大阪という街を、ドラクエのマップとして見てきました。
泉北ニュータウンという「最初の村」から始まり、経験値を積み、ゴールドに苦労しながら北へ進む。
薬草やホイミで回復しながら、御堂筋線というメインルートを進み、梅田という巨大ダンジョンにたどり着く。
多くの人が、この流れの中で生きています。
ただ…
もしこのダンジョンが、ラスボスのいる場所ではなかったとしたら…。
もしこの世界に、
「裏の進行ルート」
が存在するとしたら…。
次回(第2話)は、
梅田ダンジョンの正体
について、もう少し踏み込んでみたいと思います。






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