売上を増やす力とお金を借りる力は別物である~借り換えとプロパー融資から考えたこと~

はじめに
正直に言うと、今回の借り換えは「得」ではありません。
金利だけを見れば、むしろ不利な条件です。
それでも私は、あえて借入を一本化し、返済期間を延ばす選択を取りました。
なぜ、私はそのような判断をしたのか。
その背景には、法人経営における「売上以外の重要な軸」があったためです。
これまでの借入状況
もともと、私の法人では、以下の借入がありました。
・コロナ融資:約200万円(残り2年、金利1%前半)
・保証協会付き融資:約400万円(残り4年、金利1%前半)
これらを今回、
・保証協会付き融資:600万円(残り10年、金利1%後半)
に一本化しました。
一見すると「悪化」しているポイント
この借り換えは、数字だけを見ると不利です。
・金利は上昇している
・返済期間が延びている(総支払利息は増える)
つまり、「コストだけ見れば損」という判断も十分成り立ちます。
それでも一本化した理由
今回重視したのは「月々の返済額」と「資金繰りの余白」です。
返済期間を延ばしたことで、
・毎月のキャッシュアウトが減少
・資金繰りの安定性が向上
という変化がありました。
ここでの判断軸はシンプルで、
「トータルコスト」よりも「資金が尽きないこと」を優先した
ということです。
同時にプロパー融資を実現
今回もう一つ大きかったのは、私の法人のメインバンクから、
・プロパー融資:100万円(期間3年、金利2%)
を引き出せたことです。
プロパー融資の意味
プロパー融資は、信用保証協会を介さず、金融機関が自らリスクを取る融資です。
つまり、
・金融機関が「直接この会社に貸せる」と判断した
・返済実績や関係性が評価されている
という意味を持ちます。
金額としては大きくなくても、条件としてはいいものではなくても、
「貸してもらえた」という事実そのもの
が重要なのです。
なぜそれが重要なのか
法人経営においては、
・売上を作る力
・資金を調達する力
は別の能力です。
特にプロパー融資は、
・将来の資金調達の選択肢を広げる
・金融機関との関係性(パイプ)を構築する
・信用の蓄積になる
という意味を持ちます。
今回の100万円は、単なる資金というよりも、
「今後に向けた信用の土台」
と捉えています。
今回の判断の本質
今回の一連の動きは、
・金利を少し犠牲にする
・返済期間を延ばす
代わりに、
・キャッシュフローの安定
・資金ショートの回避
・金融機関との関係構築
を取りにいった形です。
法人経営で見落とされがちな視点
どうしても経営というと「売上を伸ばすこと」に意識が向きがちです。
もちろんそれは重要ですが、それと同じくらい、
「資金が途切れない構造を作ること」
も重要です。
特に、私の法人のような、小規模法人(マイクロ法人/プライベートカンパニー)では、一度キャッシュが切れると立て直しが難しくなります。
まとめ
今回の借り換えは、短期的に見れば「最適解」ではないかもしれません。
ただ、
・資金繰りの余白を確保する
・金融機関との関係を一段進める
という意味では、長期的な土台づくりの一手だったと考えています。
借入は「悪」と捉えられがちですが、見方を変えると、経営の安定装置でもあります。
どこを優先するかは、その時のフェーズや前提次第です。
今回の判断も一つの事例にすぎませんが、法人経営者として、何かの参考になればと思います。





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